2013年8月1日木曜日

ハル見てきた

きっと、うまくいくを見にいきたかったのでついでに何か用事を作ろうと内容も知らずにピックアップしたんだけどこれが大当たりでした(;´Д`)
それで相変わらずバリバリネタバレします
ポスターとか客層から少女漫画的な内容なのかなと思ってたんですが、映画始まるといきなり球体関節人形バリのロボットが出てきて悩まされます
ロボットが人間の心を見つけていくSFアニメでいくのか?少女漫画でいくのか?
あるいは取り巻く人々の描き方がジブリっぽいので人情ものでいくのか?(これは監督がテレコム出身みたいなのでそのせいみたいです)
でもまあそのロボが人間の青年になってヒロインの心を取り戻すってあたりから少女漫画な話になっていきます
話としては飛行機事故で主役のハルが死んでしまったのでロボットがハルの姿そのままになってヒロインのくるみを慰めようって話です
でも描き方がおかしいんですよね
ヒロインのキャラの過去の描かれ方を見ると明るい子でふさぎ込んで家にこもりきりって風にも見えないんです
誰でもそんな風な気分になることはありますけどそれがずっと続くってのはどうかなと思うわけです
でもまあそれはそういう設定だからまあいいやと見ていくとロボハルのおかげで心を開いてくる
このあたりの描写もうまくてキーになってるのがルービックキューブとusbメモリみたいなブローチ(これはパンフによると小さいビデオカメラみたいです)
ルービックキューブなんですけどそのオブジェとしての扱い方がうまいうまい
色がそろった面にメッセージが書かれてるんです
「ハルと料理したい」「キリンと一緒に暮らしたい」なんてのがね
心を閉じたくるみの心を断片的に取り出すツールとして機能してます
そしてその観念的な部分で言うとバラバラになってしまった心の色を少しずつ結びつけていくと心の中が見えてくるっていうギミックになってます これはとても芸術的なオブジェですね
そしてブローチですね
これは失ったハルの心を取り戻すツールとしてくるみの側から描かれます
なんかにぶつけたのか欠けていてそれをくるみが半田ごてで修理してたりします (女の子が半田ごてで修理?とも思いますがそこはきちんとあとでわかるので・・・)
ブローチは映像を記録していて二人の過去を再生してくれます
この映像によって二人がケンカ別れしたあとにハルが死んでしまったことがわかるんですが
このブローチはくるみからの謝罪の気持ちを表していてその破損を直してハルの胸に付けてあげるってことでくるみの心を埋めていくギミックになってます
で、まあそんなことで少女漫画的に過去の補完をしていくんですがおかしいんです
最初はロボハルを拒否するくるみなんですが、まあそりゃ当たり前ですよね 死んだ彼氏のかわりにそっくりのロボが来たからってそんなのでいきなり心を開くわけないので
でもまあ最初の拒否のあとにくるみがロボハルに「服を着替えろ」書き置きメッセージを残したりします
俺としてはその時点でもうロボハルを受け入れていてほぼ立ち直っているんじゃないか?と読めるのでその後は仲を深めあっていくだけなんですが、
ロボハルはキリンの置物を用意したりしてくるみを慰めていくんだけどどうも話の順序を追っていかないような感じ
ハル「料理を作る」→くるみ「着替えろ書き置き」→ハル「キリン」→くるみ「ブローチ修理」
なんですけどここにロボハルの心の問題があってロボハルがハルの心を取り戻していくっていう問題が出てます 
ロボハルはくるみのことを知らないのでくるみのことを知るっていうことはくるみを通したハルの心を知るって言うことでもあるわけです
キリンのあたりでもうくるみが立ち直っていそうなんですけどなぜかロボハルを拒否したりしるんです
つまりこれは話の流れを追って心を取り戻す手法ではなくて、ルービックキューブのメッセージによって断片的に記憶を点でつなぎ合わせていく手法をとっているんじゃないか?と思わせてくれます
でも少女漫画ではよくあることで普遍的な見せ方なのでなにも問題ありませんよね
そんなことでブローチの過去映像を再生してこんなに仲が良かったのにハルの過去の話(お金が大事的なのでくるみが大事にしていた石を売っちゃった)のせいで二人がケンカしてしまった→心を取り戻せたね的な話でハッピーエンド。二人で浴衣を着てお祭りに行ったりします
でもそこで終わらなくてハルの過去話にからんで昔の不良仲間みたいなやつが出てきます
なんでここで混ぜ返すのかなあ(;´Д`)最後にハラハラさせないといけないと思ってる頭の悪い映画をなぞっちゃってるのかなあと思ったんですが、実はきちんと意味がありました
不良仲間はリュウっていうんですがコイツはハルが死んだってこと知らないんですよ
友達なのに飛行機事故で死んだってこと知らないなんてあり得ないよなあと
それで金に困っててコイツを売ろうぜ的なこと言ってきたりしてね
くるみがなにか大事なものもってるのか?ハルの過去話にあったようにハルの労働力を売ろうとしてるのか?
そこで祭りの最中だったんですがくるみがハルをかばってハルに逃げてって言ったりしてリュウは何を追っているのかよくわからないままなんだけど
そして逃げている途中でのくるみの怪我
もちろんハルはくるみを助けようとするんだけど・・・リュウもくるみもどこかおかしい・・・
一応ここでオチは書かないでおきますね(;´Д`)Wikipediaには書いてあるけどね
なんで今までの描写がおかしかったのか理解できる仕掛けが隠されているんです それまでに二人の感情にどこか共感を覚えられなかった理由が
そしてそこからはハルの心の中の話になりますね
失ってしまったくるみの心とくるみが付けてくれたブローチの意味と断片的に思い出させるルービックキューブ
それはずっとロボハルの心の中の話だったから
その浴衣を着てくれたんだねっていう台詞もあったりしましたよね
周りの人たちもきちんとロボハルを支えてくれていましたよね
そしてロボハルの付けていたボタンに気がついてくるみの助けになろうとしてくれた人の意味も
だから失ったくるみの心が見つかったので感動を呼べたと思いますね
話のつながりや心の共感だけではなくてきちんとギミックでどうして心が見つかったかを説明できている映画だと思います
大満足な映画でした(;´Д`)
是非みんなに見て欲しいけど俺と同じ見方をしないとおもしろく無いかもしれないってコレ書いてて思いました

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